取引先間振替(cari virman)とは?
取引先間振替(cari virman)とは、ある取引先勘定の残高を、現金のやり取りなしに別の取引先勘定へ付け替えることです。最もよくある形は、顧客に対する自社の売掛金を、仕入先に対する自社の買掛金の支払いに充てるために仕入先へ譲渡する方法で、顧客はその金額を以後、仕入先へ直接支払います。現金も銀行口座も動かず、残高がどの取引先に載っているかだけが変わります。
このページでは、三者間振替が例でどう進むか、コピーして使える振替依頼書の文面、振替伝票の2行、そして相殺(mahsup)との違いを説明します。取引先勘定の借方・貸方の考え方が初めての方は、先に取引先勘定とはのページをご覧ください。
例:三者間の取引先振替
Yılmaz Ticaret社は自社に12.000 ₺の債務があります。一方、自社は仕入先のKaya Ambalaj社に20.000 ₺の債務があります。Yılmaz Ticaret社はKaya Ambalaj社から商品を仕入れたいとも考えています。三者が合意し、Yılmaz Ticaret社の自社に対する12.000 ₺の債務は、自社のKaya Ambalaj社に対する債務の支払いに充てる形でKaya Ambalaj社へ振り替えられます。
| 自社の記録上 | 振替前 | 振替の記録 | 振替後 |
|---|---|---|---|
| Yılmaz Ticaret(顧客) | 12.000 ₺ の債務 | 12.000 ₺ 貸方 | 0 ₺ |
| Kaya Ambalaj(仕入先) | 20.000 ₺ の債権 | 12.000 ₺ 借方 | 8.000 ₺ の債権 |
現金は出ておらず、顧客からの入金もありません。それでも売掛金と買掛金はどちらも12.000 ₺減りました。同じ日にKaya Ambalaj社は自社の記録でYılmaz Ticaret社に12.000 ₺の債権を計上し、Yılmaz Ticaret社も債務を自社からKaya Ambalaj社へ移します。翌日に3つの明細がすべて一致することが、振替が正しく処理されたことを示す唯一の基準です。
取引先間振替依頼書の例
振替を行う側が文書を作成し、他の2者に送って、承認済みの返送を受け取ります。角括弧の部分はご自身の情報に置き換えてください。
文書に振替後の3つの残高をそれぞれ明記することが、単なる「依頼書」と「振替依頼書」の違いです。相手は依頼内容だけでなく、自社の記録に何を書けばよいかも確認できます。Wordで作成し、PDFにして送ってください。承認の返送が届くまでは記録を処理しないでください。
振替伝票:2行、同額
承認が届いたら、1枚の伝票に2行で記録します。現金や銀行の行はありません。もし入れてしまうと、その記録は振替ではなく入金と支払いになります。
| 取引先 | 借方(Borç) | 貸方(Alacak) | 摘要 |
|---|---|---|---|
| Kaya Ambalaj(仕入先) | 12.000 ₺ | 24.09.2026付の振替依頼書 | |
| Yılmaz Ticaret(顧客) | 12.000 ₺ | 24.09.2026付の振替依頼書 |
トルコの統一勘定科目表(Tek Düzen Hesap Planı)では、これは320 仕入先勘定(Satıcılar)の借方と120 得意先勘定(Alıcılar)の貸方への記帳にあたります。伝票の種類や書類の整え方は、担当の会計士・税理士が使っているソフトウェアに合わせてください。2行の摘要に同じ日付を書いておくことが大切です。半年後に明細で「12.000 ₺ 貸方」の行を見た人が、そこからお金の行き先を理解できます。
取引先間振替、相殺、銀行間振替
| 取引 | 当事者数は? | お金は動く? | 何が変わる? |
|---|---|---|---|
| 取引先間振替 | 少なくとも2つの別会社 | いいえ | 残高がある取引先から別の取引先へ移る |
| 相殺(mahsup) | 1社、双方向の勘定 | いいえ | 同じ会社に対する債務と債権を差し引きする |
| 銀行間振替 | 同一の口座名義人 | はい | お金がある銀行口座から別の口座へ移る |
同じ会社が誤って2つの別の取引先カードに登録されている場合も、残高は一方から他方へ振替で移します。これは残高照合で差異が出る最も多い原因のひとつで、残高照合のやり方(cari mutabakat nasıl yapılır)のページで例の表とともに説明しています。
アプリで振替をどう処理するか
取引先台帳:売掛・買掛管理には、取引先間専用の振替伝票はありません。 管理画面の振替ボタンは、現金口座と銀行口座の間の資金移動用です。取引先間の振替は、2つの取引先のカードに、摘要に振替依頼書の日付を書いた取引をそれぞれ1件ずつ登録して処理します。譲渡する側の取引先のカードには入金、 引き受ける仕入先のカードには支払いです。入金と支払いのフォームでは、顧客も仕入先も選択できます。処理後は、2つの取引先の 取引先明細に新しい残高が表示されます。三者に送る承認文書には、 残高確認書の例の書式をそのまま使えます。
よくある質問
取引先間振替(cari virman)とは?
ある取引先勘定の残高を、現金のやり取りなしに別の取引先勘定へ付け替えることです。最もよくあるのは三者間のもので、顧客に対する自社の売掛金を、仕入先への買掛金の支払いに充てるために仕入先へ譲渡します。自社の記録では顧客の債務が消え、仕入先への債務が同額減ります。顧客はその金額を以後、仕入先へ直接支払います。
取引先間振替依頼書はどう書きますか?
日付、三者の正式名称、振り替える金額(数字と文字表記)、その金額がどの債権から生じ、どの債務の支払いに充てられるか、振替後の残高、各当事者の社印・署名を記載します。文書は振替を行う会社が作成して他の2者に送り、承認済みの返送を受け取るまでは記録を処理しません。
取引先間振替の伝票とは何ですか?
振替の会計記録を示す社内文書です。1枚の伝票に2行あり、譲渡する側の取引先勘定に貸方、引き受ける側の取引先勘定に借方を、同額で記載します。現金や銀行の行はありません。伝票の摘要には振替依頼書の日付を書きます。明細で取引を見た人は、そこから根拠を見つけられます。
振替と相殺の違いは何ですか?
相殺(mahsup)は、同じ会社との間の相互の債務と債権を差し引きすることです。顧客でもあり仕入先でもある会社の2つの残高を純額にします。一方、振替は残高をある取引先から別の取引先へ移すもので、少なくとも2つの異なる会社が関わります。実務では、振替の記録も相殺伝票で行うため、この2つの言葉はしばしば同じ意味で使われます。
取引先間振替には相手方の承認が必要ですか?
実務上は必要です。債務が移された会社は、今後誰に支払うのかを知っておく必要があり、引き受ける会社も自社の記録に新たな債権を加えることになります。承認なしに処理した振替は、三者の明細が一致しなくなることを意味します。書面による承認の法的な性質や書類の整え方については、会計士・税理士にご相談ください。
銀行間振替と取引先間振替は同じものですか?
いいえ。銀行間振替は、同じ人が自分の2つの銀行口座の間でお金を移すことで、実際の資金移動があります。取引先間振替ではお金は動かず、残高がどの取引先に載っているかだけが変わります。
最終更新: 2026-09-24
振替後の2つの残高を同じ画面で確認する
各取引先の取引が、日付順に、累計残高とともに表示されます。



